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歴史に目を伏せてはいけない、伝える努力も怠ってはいけない・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/31 23:25
 4月にポーランドを訪れた友人が現地の新聞を見せてくれた。政府専用機の墜落事故を生々しく報じる記事。悲しみに暮れる国民。国中がレフ・カチンスキ大統領らの喪に服する様子を伝えていた

 専用機は、ロシア西部で起きた「カチンの森」事件の追悼式に向かう途中だった。第2次大戦中にポーランド軍将校ら2万人が旧ソ連軍に虐サツされ、遺体が森に埋められた事件だ。旧ソ連は長い間、事件はナチス・ドイツの犯罪と真実を伏せた

 この事件を映画化したのが、ポーランド出身のアンジェイ・ワイダ監督だ。ワイダの父は犠牲者の1人で、母は夫の生還を信じていた

 ワイダはポーランドでメガホンを取り続けた。社会主義体制下で作品は何度も検閲を受けるが、表現方法を変え、メッセージ性は損なわれないよう苦労した。こうしてワルシャワ蜂起を伝えた「地下水道」など傑作が世に出た。検閲制度がなくなった後、ワイダが満を持して取り組んだのが映画「カティンの森」だ

 映画は衝撃の場面で終わるが、しばらく席を立てなかった。「目を見開いて見ろ」と突き付けられているようだった。ワイダは「若い世代が祖国の過去から意識的に努めて距離を置こうとしているのを知っている」と語る

 過去の残ギャクな歴史に目を伏せてはいけない。伝える努力も怠ってはいけない。84歳の巨匠のメッセージだ。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月26日
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一人一人が関心を持ち続けることが世論を盛り上げ、国を動かす・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/30 23:30
 戦時中、ユダヤ人で精神科医のビクトル・フランクルはナチスの収容所に送られた。飢餓、重労働、ガス室送りの恐怖。生きる希望を失う囚人にフランクルは語り掛けた

 「あなたは人生に何も期待できないと思っているかもしれないが、人生はあなたに対する期待を決して捨てていない」。どんな時も人生には意味がある。それを聞いて囚人は、自分との再会を待つ子を思い出した

 収容所の体験を記した「夜と霧」で著名となるフランクルを出したのは、理不尽な拉致でかの国の招待所に送られた田口八重子さんら拉致被害者に思いを巡らせたからだ。大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫(キムヒョンヒ)元工作員が来日し被ガイ者家族と会った

 田口さんは元工作員の日本語教育係。酔うと「うちの子はいま何歳かしら」と泣きじゃくった。その子、飯塚耕一郎さんはいま33歳。昨年の初対面時、元工作員は「こんなに大きくなったのね」と抱擁した。再会した耕一郎さんは「母親と錯覚するような感じだった」と振り返る

 来日では被ガイ者家族を励ましたが、冷徹な現実もある。新たな情報は何もなく、VIP待遇の来日には批判もあった。ただ、一人一人が関心を持ち続けることが世論を盛り上げ、国を動かす。政治問題である前に拉致は重大な人権侵害だ

 被害者が生存し、帰る日を待ちたい。どんな時にも人生には意味がある。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月25日
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「光陰矢のごとし」節目は、何がどう変わったのかを見詰め直す機会・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/29 23:03
 「十年ひと昔」というから、20年前は「ふた昔」か。世はアナログからデジタルへ。20年前の暮らしを考えれば、現在の進化したIT社会は、まさに隔世の感がある

 普段は気付かないが、自身がかかわった出来事から10年、20年の節目を迎えた時に、あらためて「光陰矢のごとし」を実感することがある。その節目は、何がどう変わったのかを見詰め直す機会ともなる

 今年、市制40周年を迎える名護市で、20年前に役所の中庭に埋められたタイムカプセルが、このほど掘り起こされた。中身は児童の作文や絵画、行政文書、泡盛など。どれも当時の社会を検証する貴重な財産だ

 この中の、市内の小学5年生が書いた作文を見た。子どもらしく将来の夢を自由奔放に書き連ねている、と思いきやこれが問題提起と示唆に富む内容。まるでカプセルが開けられるのを待ち構えていたような趣だ

 「文明は進み、生活は楽になっていると思うが、それだけではいけない」。豊かな自然が残り、高齢者や障がい者が楽しく過ごせる街があり、何より平和な世の中であること。そんな彼女の願う将来像は、残念ながらまだまだ実現していない

 20年前の小学生が「このままでは私の考える未来にならない」と予言した。さて今の子どもは将来をどう見るか。後々後悔する前に、その答えを聞いておいた方がよさそうだ。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月24日
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「低利用率、不採算」離島空港は常に路線廃止の不安を抱えている・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/28 23:30
 伊是名村は12年前、村民生活の向上を期し、独自で場外離着陸場を整備した。事業費は1億2千万円。小型機による路線が結ばれたが、今は旅客を乗せた定期便が降り立つことはない

 「なかなか採算に乗らなかった。村も補助して運航を支えたが、航空会社側も整備不良問題を抱えてしまった」と村担当課。せっかく発着場を整備したが、航空会社の都合にはあらがえなかった。村は今も路線再開の可能性を模索する

 県内離島にある12の地方管理空港のうち定期の旅客路線がないのは4空港。今また、那覇―粟国を運航する第一航空が9月の撤退を決めた。利用者が少なく、赤字続きだったという。年間の旅客数は約7千人、搭乗率は55%だった

 離島空港は常に路線廃止の不安を抱えている。航空会社から「低利用率、不採算」を理由に運航中止を突き付けられ、行政や住民が路線存続を求めるというパターンが繰り返されてきた

 離島住民の暮らしに直結する重大事である路線維持が航空会社の経営状態に左右されている。それを島しょ県の宿命と済ましていいわけがない。このままだと使われない空港がさらに増えてしまう

 那覇空港の沖合展開という華々しい話題の裏で離島空港を取り巻く環境は厳しい。県庁では県版事業仕分けの真っ最中。離島の空の便を守る施策へのまなざしはあるのだろうか。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月23日
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身の回りの生活だけで満足し、外の世界には関心を示さない・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/27 22:20
 朝食はシリアルと味の薄い牛乳だけ。昼食は甘いケーキ2個とリンゴ。「我慢できない」。かつて中高生の米国ホームステイに同行取材したとき、開口一番に出てきたのが食事への不満だった

 外国で些細(ささい)な生活習慣の違いに出合うと、異文化を実感する。男性小便器の位置が高かったり、買い物の値引き交渉にエネルギーを使ったり。ガイド本にはない体験こそが、異国を旅する醍醐味(だいごみ)だ


 しかし、海外を敬遠する若者が増えているという。学生の海外留学が激減した(20日付琉流)ほか、海外旅行離れが進んでいる。JTBの調べでは、20代の出国率が1998年の21%から10年後には17%まで落ちた


 理由は「金がない」「休みがない」「就職活動と重なる」など、非正規雇用の多い若い世代の実情が垣間見える。一方で「海外に興味がない」との答えもあり、より深刻だ。身の回りの生活だけで満足し、外の世界には関心を示さない内向き志向か


 異質な文化、人々と交わることで、思考が深まり、人生に厚みと深みが加わる。「何でも見てやろう」の著者小田実さんのように、好奇心を駆使して世界を歩く時代ではなくなったのか


 学生時代にこんな口癖の先生がいた。「若いうちに必ず外国に行け。金は借りられても、時間は借りられないから」。若者の特権である好奇心も、人さまから借りることはできない。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月22日
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沖縄の現状を、県外・海外へ瞬時に発信「温度差」を縮めてくれる・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/24 23:04
 沖縄の基地問題を考える時、本土の受け止め方との違いを「温度差」と表現することが多い。この「温度差」は、新聞の見出しにも度々登場する

 県内紙の一面や社会面に、基地関連の記事が載らない日はほとんどない。普天間問題が再び俎上(そじょう)に載った昨年から今年は、特に多かった。本土紙も鳩山由紀夫前首相が右往左往する様子で紙面をにぎわしていた。しかし、参院選の争点から普天間問題が外れると、波が引いたように紙面から消えてしまった

 沖縄と本土の「温度差」を縮めてくれる情報発信の道具の一つが、新聞社のホームページだ。沖縄の現状を、県外・海外へ瞬時に発信できる利点は、広がる「温度差」を縮めてくれる

 本社では春から、新たな取り組みに挑戦している。ホームページ上でライブ中継を始めた。4月25日の県民大会は、県内外から2千件余のアクセスがあった

 この日、東京でキャンドルナイトを企画した若者たちは、ライブ中継を見ながら沖縄を思い準備していたと、取材記者から興奮した電話がかかってきた。ネット世代に対し、「敷居が高い」と言われがちな新聞と読者をつなげる入り口のようなものだと感じた

 ホームページは、新聞社の窓の一つ。いつでも窓を大きく開いて、さわやかな風を入れたい。そして読者にも気軽に窓をのぞいてほしい。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月19日
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やんばるの旅の思い出が「渋滞」無料化が吉と出るか凶と出るか・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/22 23:10
 「時は金なり」のことわざ通りなら、やはり「只(ただ)より高いものはない」となろうか。高速道路無料化で渋滞に巻き込まれた経験がある方は、きっとそれを痛感しているはずだ

 夕刻の名護市許田インターでは、がら空きのETCレーンが憎々しくなるほど一般の入り口が大渋滞する。ようやく通過すると今度は追い越し車線をのんびり走る車。「ただだから」と平常心を保てる人は相当忍耐強い

 無料化から3週間足らずだが、車の流れがどの程度になるか、まだまだ様子見の段階だ。高速より一般道の方が早いと、独自のルートを開拓しているマイカー通勤族もいるとか。同じ「ただ」なら速い方がいいに決まっている

 有料でもいいから渋滞は勘弁という利用者も多いはずだ。とりわけ貴重な滞在時間を削がれる観光客の喪失感たるや、金では解決できない。やんばるの旅の思い出が「渋滞」とあっては、イメージ低下にもつながりかねない

 今年も名護市内の国道にレンタカーが連なる光景をよく目にするようになった。海に山に、やんばるの観光はこれからが本番だ。無料化が業界にとって吉と出るか凶と出るか気になるところだ

 さて、きょうは夏の到来を告げる海洋博公園最大のイベント「花火大会」がある。夜空を彩る大輪の花を見ながら爽快(そうかい)感を味わってほしいが、くれぐれも渋滞にはご注意を。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月17日
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「最後の一発、最後の一柱まで」沖縄戦は県民の日常から去ろうとはしない・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/21 22:34
 「オキナワの少年」で芥川賞を受賞した作家、東峰夫さんの1972年の作品「島でのさようなら」は沖縄本島の姿を「どこかに向かってまっすぐに歩いていくと、基地の金網にぶつかる。金網にぶつからなければ海へつきでてしまう」と表現した

 東さんに倣えば、沖縄は地面を掘れば65年前の戦場に突き当たる島々だと言えそうだ。14日に糸満市真栄里の飲食店敷地内で902発の不発弾が発見されたという出来事は驚きとともに、そのことを実感させる

 例えば那覇市のおもろまちや真嘉比の土地区画整理地区がそうだ。県内随一の華やかな街の地中から今も不発弾が見つかる。戦シ者の遺骨も続々と発見される。私たちは地中に横たわる戦場と同居している

 地中から姿を現す戦場は二つの顔を持つ。今もサツ傷能力を保つ不発弾の凶暴さと土まみれの遺骨から伝わってくる悲しさ。何を見詰めているのか、頭蓋(ずがい)骨の二つの眼窩(がんか)の空虚さは戦禍の悲惨さを伝えて余りある

 戦争体験者の高齢化や都市化の進行で不発弾処理や遺骨収集は困難さを増している。沖縄に撃ち込まれた砲弾数や戦シ者数は国の戦後処理をはるかに凌駕(りょうが)する規模なのだろう。それでも目指すべきは「最後の一発、最後の一柱まで」の処理、収集だ

 沖縄戦は県民の日常から去ろうとはしない。私たちは今も凶暴で悲しい地上戦の顔と向き合っている。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月16日
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「いつか公平な」世の中に、誇りなんてどこにもったらいいのかわからない・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/19 23:33
 金峰雄(キム・ボンウン)。10日にこの世を去った劇作家で演出家のつかこうへいさんの本名だ。在日韓国人二世として62年前に福岡県で生まれ、県出身女優の黒木メイサを無名時代に発掘するなど、戦後日本の演劇界をリードする奇才だ

 生前、自分にとっての「祖国」について問うている。自著「娘に語る祖国」では「朝鮮人、朝鮮人といじめられ続け、誇りなんてどこにもったらいいのかわからない」と少年時代を吐露した。韓国籍のまま帰化せず、長女の出生届を悩んだ末に日本人の妻の名字で届け出た。雪の降るその日の夜、自宅で1人酒を飲みながら涙を流し続けた

 「在日」の朝鮮民族の人々は日本が朝鮮半島を支配した日韓併合に端を発し、太平洋戦争の徴用などによる移住者やその子孫だ。沖縄戦でも多くの人々が強制連行され、命を奪われた。選挙権もなく差別を受けるなど「在日」の人々の不当な扱いは戦後も続いた

 つかこうへいさんは「日本にいりゃ韓国人だって差別されるし、韓国に来りゃ在日だっていじめられるし、オレらは一体どこに行けばいいんだ」ともつぶやいていた

 今年は日韓併合から100年。生前、知人らに日本と韓国の間に散骨を望んだつかこうへいさんの「いつか公平な」世の中になるようにとの願いを込めたといわれるペンネームの思いをかみしめたい。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月14日
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何かを変えるにはやはり主体的な選択・行動が大切・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/18 23:41
 未明に参院選の全議席が確定するころ、南アフリカで1カ月に及んだサッカーのワールドカップ(W杯)が幕を閉じた。人種融和の象徴であるマンデラ元大統領も姿を見せ、アフリカ初のW杯成功に花を添えた

 大会ではフォルラン(ウルグアイ)、ミュラー(ドイツ)ら新たなヒーローが名をはせたが、もう一つ世界を驚かせたのは試合結果を予言する「神託タコ」

 ドイツの水族館で飼育されているパウル君は、好物の貝が入った二つの箱から一つを選び勝敗予想する。W杯ではドイツ代表の全試合とスペインが勝った決勝戦の計8戦すべて的中させた

 引き分けを除いて計算すると確率は256分の1となるから驚異的。タコの寿命は3歳前後で、2歳のパウル君は最後のW杯となるが、大会を最後まで盛り上げるのに大きく貢献した

 さて、民主党が大敗した参院選の結果は有権者にどう映ったか。ニュースサイトでは7割超が「予想通り」と答えている。普天間問題の迷走で、沖縄でも高い関心が寄せられていたが、投票率は全国最低だった

 その分析は他に譲るが、先のパウル君も実は神のお告げではなく、自らの「意志」で選択を繰り返し、道を切り開いてきた、と仮定してみると、謙虚な気持ちになれないか。何かを変えるにはやはり主体的な選択・行動が大切なのだと、タコから勝手に学ぶ。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月13日
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医師の待遇改善「おまかせ医療」医者が居着かない地域の医療・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/17 23:30
 ドラマ「Dr.コトー診療所」を覚えているだろうか。ある青年医師が志木那島という孤島で、島の医療を復活させる物語だ。ロケ地となった与那国島の断がいと青い空が印象に残る

 ドラマは、大学病院の勤務医時代に医療過誤に巻き込まれた青年医師が、医者が居着かない島で廃れた診療所を再開させる。最初は不信感を持っていた島民たちも次第に信頼を寄せ始める。医師は患者を診るが、逆に医師も島民に見守られていた。医師は島の暮らしで、過去のトラウマから解き放たれる

 与那国町が島にたった1人の医師を支援するため、代診医を招き、医師の待遇改善に取り組んでいる記事(5日付)を読み、前述のドラマを思い出した

 町は医師の休日を保証するため、独自の制度で全国から代診医を招いている。10年続いている取り組みは、「島の医療は医師だけでなく地域が支えるもの」だと教えてくれる

 最近、訪問診療に力を注いでいる医師の講演を聞いた。終末期を迎えた患者が急変すると夜中に呼び出される。常に携帯電話は枕元に。しかし、今度は電話が気になって眠れず、睡眠薬を飲む夜もあるという。医師の心身が心配になってきた

 治療のすべてを医師に委ねる「おまかせ医療」という言葉がある。地域の医療も「おまかせ」してないだろうか。地域の医療を考える上で、医師への目線も大事にしたい。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月12日
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梯梧の花が咲かない、青空に映える県花が危機に陥っている・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/16 23:30
 沖縄は四季に乏しいが、時季ごとの風物は豊かだ。琉球俳壇の選者を長く務めた故小熊一人(おぐまかづんど)さんの著書「沖縄俳句歳時記」に教えられる。その4月の季語に「梯梧(でいご)」がある。「梯梧散る朝の合唱幼稚園」(新里青太)

 深紅の花が散る校庭に元気いっぱいの歌声が響く風景か。7月の季語の一つは「台風。台風来望みの雨の光りつつ」(桑江正子)。風は怖いが、渇水時には慈雨となる

 その季語に異変が起きている。梯梧の花が咲かない。ヒメコバチの影響だ。青空に映える県花が危機に陥っている。台風も今年の発生はまだ1個。平年なら6月末までに4・5個は発生する。ただ、今年は台風が来なくてもダムは満杯なので安心ではあるが

 季語ではないが、心配な異変がもう一つ。タイワンハムシの大量発生だ。今年3月、県内で初確認された。この小さな虫が北部地域でタイワンハンノキを食べ荒らしている。林業資源ではないからまだいいが、県指定天然記念物のフタオチョウが食べる樹種への被害情報もあり心配になる

 昆虫の季語では「蝉(せみ)」「蛍(ほたる)」など風情のあるものとともに、「白蟻(あり)」も並ぶ。夜、明かりのもとに大量に群がる。不快なだけに蝉、蛍と比べると句は少ない

 タイワンハムシも沖縄に定着すると季語に加わるのか。大量に飛び回る風景には、こちらも句心はわきそうにない。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月11日
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「伝統文化にも目を向けて」一人一人の生活に、どれだけ伝統文化が息づいているか・・・ 金口木舌 八葉蓮

2010/07/15 23:31
 地域の行事や祭りで奏でられる古典音楽。BEGINのヒット曲「島人ぬ宝」のフレーズにもあるように、どこからか聞こえてくる「あの唄」は、その土地に生まれ育った者にとってはまさに心の宝だ

 旧正月行事の取材で久高島を訪ねた時のこと。神事の後も島の家々を訪ね、唄と踊りで楽しいひとときを過ごさせてもらった。「われも一曲」と三線を手にしたかったが、こちらは手拍子が精いっぱい。無芸の身が悔やまれた

 昨年、琉球舞踊が国の重要無形文化財に指定され、国の宝へと飛躍した。県全体が朗報に沸いたが、その伝統文化を継承発展させるという大きな課題もある

 芸能コンクールなどで生き生きとした芸を披露する若き後継者たちは、見ていて実に頼もしい。ただ、都市化や生活の多様化で、子どもたちの伝統芸能離れが進んでいるようにも感じる

 「何とか古典音楽に関心を持ってもらいたい」と、野村流音楽協会名護支部は少年野球の宇茂佐サンガーズと交流試合を行った。会員たちは三線をバットに持ち替え、球児たちに「伝統文化にも目を向けて」とラブコールを送った

 関係者には不況で家計が苦しくなると、まずけいこ事の出費が削られるとの危機感もある。県民一人一人の生活に、どれだけ伝統文化が息づいているか。沖縄の宝が消失してしまう前に、足元を見詰める必要がある。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月10日
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「日米同盟」や「抑止力維持」空気の異常さを、冷静なクマを気取って・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/14 23:31
人道 八葉蓮華 {創価学会 仏壇} 金口木舌 琉球新報 2010年7月9日

 戦場で四肢を失い、軍神に祭り上げられた元兵士とその妻の関係を通じて戦争の醜さを描いた映画「キャタピラー」の中で芸術家の篠原勝之さん演ずるクマという人物が特異な存在感を見せている

 戦勝をことほぐ空気が支配する集落の中でクマは派手な衣装をまとい、自らを時流の外に置く。そして敗戦。寺島しのぶさんが好演した軍神の妻を前に「戦争終わった、万歳」と歓声を上げる

 若松孝二監督は「戦争の気配を感じるとバカになる男」としてクマを描いたという。劇中、何度もスクリーンに登場する「御真影」と対局にあるクマは、戦時下抵抗の一つの形だった

 戦時中、日本を覆っていた空気の異常さを、今なら冷静に分析することができる。それと同時に65年前からどれほど進歩できたか、私たちは自省を怠ってはいけない

 普天間飛行場返還・移設問題に絡んで、歴代政権の閣僚が「日米同盟」や「抑止力維持」の重要性を流布し、世論形成に少なからず影響を及ぼしてきた。戦時下を覆った空気が姿を変えて現代日本に流れ込んではいないか

 伊波洋一宜野湾市長が、普天間飛行場の違憲性を問い国を提訴する方針を示したことに、北沢俊美防衛相は「きわめて不思議だ」と答えたという。その冷淡さには憤るが、ここはばかにならずとも冷静なクマを気取って国と向き合っていよう。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月9日
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沖縄の頭で考え、沖縄の目で見、沖縄の耳で聞くというオリジナルの方向へ・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/13 23:14
 「ウチナーグチマディン ムル イクサニ サッタルバスイ」(ウチナーグチまでも全部戦争にやられたのか)。1958年に里帰りした詩人山之口貘は、固有の文化を失いつつある古里を嘆いた

 2年後、同じ危機感を抱いた放送人が一つの番組を始めた。今も続くラジオ沖縄(ROK)の「方言ニュース」だ。当初は学者から「方言を追放すべきだ」と批判され、論争を呼んだこともあった(同社編「ラ・ラ・ラ、ラジオ沖縄」)

 ROKが開局50周年を迎えた。この間、「ローカルに徹せよ」を社是に、放送界に新機軸を次々と打ち出してきた。夜聴くものとされていた民謡を昼間から電波に乗せたり、標準語励行の時代に民謡歌手や沖縄芝居役者が方言でユンタクする番組を作ったり

 深夜の若者番組では、気取らないウチナーヤマトグチが10代の心をつかんだ。聴取者との垣根の低さは連綿と受け継がれ、ローカル色豊かな各番組に息づいている

 一方で、視覚障ガイ者に不可欠なメディアとして福祉番組にも力を入れてきた。日曜朝の「思いやり交差点」や年末のチャリティーミュージックソンは25年以上の歴史を重ねる

 貘は開局時にこんな祝辞を寄せた。「沖縄の頭で考え、沖縄の目で見、沖縄の耳で聞くというオリジナルの方向へ向かってほしい」。貘さんのリクエストは半世紀たった今も生き続けている。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月8日
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人種融合の「虹の国」世界最悪水準の治安など、同国が抱える問題の根深さ・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/11 23:39
 肩寄せ合い、プラカードを掲げて歌いながらデモ行進する黒人学生の群衆と、前に立ちはだかる白人の警察隊。警官たちが次々と発砲し、流血の大惨事が起きる

 1987年の映画「遠い夜明け」(リチャード・アッテンボロー監督)の終盤描かれる76年の「ソウェト蜂起」は重く、悲しい。南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)を告発した映画で紹介される挿話に、絶望的な気分になる

 悪名高き人種隔離政策が終わり、はや16年。南アはレアメタル(希少金属)など豊富な地下資源を背景に経済成長を続け、今や世界先進・新興国の20カ国・地域(G20)の一員だ

 言うまでもなく目下、サッカーのワールドカップ(W杯)開催で世界の耳目を集めている。マンデラ元大統領は新生国家を人種融合の「虹の国」と呼んだ。その意味ではまさにW杯にふさわしい舞台だったと言えようか

 ただW杯開催を通じて、依然深刻な白人と黒人間の所得格差や、ヒン困や格差を背景とした世界最悪水準の治安など、同国が抱える問題の根深さも浮き彫りとなった

 「21世紀はアジアを通り越し、アフリカの世紀になる」といった言説に時々出くわすが、相次ぐ紛争にヒン困や飢餓、人権、保健衛生、環境など重い課題が横たわる。W杯は間もなく閉幕するが、祭りの後に何が残るのか。その行方にも関心を寄せたい。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月6日
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いつの世でも、戦は弱い者から順々に犠牲になる「海の悲劇」は語られることは少ない・・・ 金口木舌 八葉

2010/07/10 23:36
 石垣で取材した90代の女性が見せてくれた子供の小さな革ベルト。息子の形見として60年も大切に取っていた

 65年前のちょうどこの時期。1945年7月3日、石垣島から台湾に向かった疎開船2隻が米軍に攻撃された。攻撃された2隻のうち1隻は海に沈み、もう1隻は尖閣諸島の無人島にたどり着いた

 5年前、この事件のため石垣島で体験者数人に取材したことがある。助かった住民を待っていたのは過酷な無人島生活。飢えと猛暑との闘いで次々と息絶えたという。疎開船が出港したのは、沖縄本島で組織的戦闘が終了した6月23日の後だ。しかし、住民は戦は続き、「最後の疎開船」と信じて乗り込んでいたのだ

 昨年、もう一つの「海の悲劇」をテニアンでも取材した。悲劇が起きたのは、沖縄戦から1年前の44年。テニアンから出港した疎開船・千代丸が米軍の攻撃で海に沈められた。家族を失った女性が涙を流してつぶやいた一言が忘れられない。「海で亡くなった魂は拾うことができない」

 大勢の学童が犠牲になった対馬丸の悲劇は広く知られる。しかし、多くの「海の悲劇」は語られることは少ない。疎開中、多くの県人の命が海にのみ込まれた。犠牲になった多くが疎開対象とされた子供、老人、女性たちだ

 いつの世でも、戦は弱い者から順々に犠牲になる。海の戦争はそのことを教えてくれる。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月5日
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W杯の悪夢、今後の活躍で苦境を乗り越えていくほかはない・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/08 23:18
 120分間走り続け、疲労は限界にきていたはずだ。それでも、PK戦で見せた入魂のシュートは、十分なスピードと威力があった。あと10センチ下だったなら―

 サッカー・ワールドカップ日本―パラグアイ戦。PK戦で駒野友一選手が外した瞬間、国内の至る所で悲鳴が上がったはずだ。何か大切なものを失った時の虚脱感。勝利の時の歓喜もそうだが、あらためてW杯の魔力を感じた

 気になるのは駒野選手だ。試合後、無言で会見場を去ったが、帰国後は「またPKがあれば迷わずけりにいく」と闘志を取り戻した。折れかかった心を支えたのは、励まし続けたチームメートやサポーターだった

 PK戦の重圧を知るのはチームメートだけでない。勝利の喜びを差し置いて、パラグアイのバルディス選手が駒野選手に駆け寄り、両手で顔を包みながら語り掛けた。言葉は通じなくても、彼の真心は伝わった

 1994年大会決勝でPKを外したイタリアのロベルト・バッジョ選手は、4年後の大会でPKを外したチームメートを「PKを外すことができるのは、PKをける勇気を持った者だけだ」と励ました

 しばらく悪夢に悩まされるかもしれない。しかし、今後の活躍で苦境を乗り越えていくほかはない。今大会で得た仲間と勇気と優しさをバネに、駒野選手がこれからどんなプレーを見せてくれるか、注目したい。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月3日
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世界を舞台に活動する「英語の公用語化」言葉は人や企業を結び付ける・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/07 23:46
 インターネット上の商店街を運営する楽天が2012年度末までに社内の公用語を英語にすると発表した。「英語を公用語とすることで社員の能力も高まり、視野も広がる」とは三木谷浩史社長の弁

 ネットの世界では英語が主流。英語で議論し、意思決定ができる人材と職場環境は不可欠ということなのだろう。ITビジネスの“雄”なればこそ、日本語の限界は超えるべき壁だったわけ

 英語の公用語化は日本的な企業風土からの決別も伴う。「どうも」というご機嫌取りや「検討します」というあいまいな言い回しは使い勝手のいい言葉ではあるが、海外の企業相手では通用しない

 そこへくると、ITならぬID野球の野村克也前楽天監督の「ぼやき」は、選手のプレーとは関係なくファンを楽しませた。楽天本体が目指す国際性には乏しいかもしれないが、新興球団の魅力づくりに一役買った

 言葉は人や企業を結び付ける。そして、どの言語であれ国境を越えた共感を得ることがある。ノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイさんが世界に広めた「もったいない」はその一例だ

 世界を舞台に活動する上で英語は得難い武器だが、ウチナーグチを含め、私たちの風土に根差した言葉にも目を向けたい。世界に通用する価値を忘れてはいないか。「宝玉やてぃん、磨かにば錆(さ)びす」とは「てぃんさぐぬ花」の一節だ。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月2日
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「こんにちは敵さん」自分と異なる者への偏見、排除、敵意がはびこる現実社会・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/06 23:40
 昔、赤い将軍と青い将軍がいた。互いに相手を醜い姿だと部下に信じ込ませて戦うが、川に落ちて裸になった兵士らは相手を見て「何だ同じじゃないか」と仲良くなる

 ドイツの「ハロー・ディア・エネミー!」という絵本だ。同名の国際絵本展が沖縄市のくすぬち平和文化館で開かれている。子どもたちに平和の心を伝えようと、世界各地を巡回してきた

 沖縄開催を資金面で支援したのは絵本作家のまついのりこさん(76)。「とけいのほん」など誰もが一度は目にしたことがある幼児向け絵本で知られる。復帰直後から沖縄に通い詰め、厳しい歴史の中でも希望を持って生きるウチナーンチュに思いを寄せる

 まついさんは「私の人生の深いところに戦争がある」と語る。戦中、経済学者だった父親は治安維持法で特高警察に捕まり、2年余り投獄された。家族は「国賊」とされ「人間扱いされなかった」

 餓シ寸前の家族を救ったのは近所の人だった。手助けすれば自らも逮捕される時代。やせ細ったまついさんの口にそっと練乳を入れてくれた人がいた。「ぎりぎりのつらい中でも人間は信じられる」。小4の少女の胸に刻まれた

 自分と異なる者への偏見、排除、敵意がはびこる現実社会。「こんにちは敵さん」と言えるくらい、相手を受け入れる寛容の心を、展示された80冊の絵本が大人にも教えてくれる。

 金口木舌 琉球新報 2010年7月1日
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落語協会会長に選ばれ、素顔が持つ冒険ごころで、変えてみたい・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/04 23:40
 五十の手習い、というと趣味の世界を広げる人が多い。最近は外国語会話を習う人も珍しくない。英語を覚えたくて渡米し、英語学校に3週間通った人となると珍しい

 落語家の柳家小三治さんだ。20年ほど前のことだった。通学したのは「有名なカリフォルニア大学バークレー校の」と、帰国後の高座のまくらで時々やった。ホーッとなると小三治師匠は言う。「隣にある英語学校」

 それまで英語はからきしだった。「字幕なしで英語の映画を理解してみたい、楽しめるようになりたい」。その一念だった。師匠のまくらを集めた「ま・く・ら」(講談社文庫、1998年刊)から紹介している

 集めた題は「めりけん留学奮戦記」「バイクは最高!」「バリ句会」…。本名郡山剛蔵の素顔が見えてくる。収められた18編のうち7編は博多独演会でのものだ。福岡で独演会を始めて、かれこれ30年

 本題に入る前のまくらの面白さでも客をうならせてきた。福岡に向かう機中での出来事に包んで自分を語ったりもしてきた。本題並みに時間をかけることもある。客席との間合いを測ったあと、構え直して古典落語を聴かせる。じっくり聴かせる

 70歳になった。先週、落語協会会長に選ばれた。素顔が持つ冒険ごころで、変えてみたいと思っていることがあるという。東京での仕事がたぶん増える。まくらのネタもきっと増える。地方での独演会を待つ人も増えるだろう。

 金口木舌 琉球新報 2010年6月29日
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恒久平和を願う先人たちの心、戦争体験者や遺族の高齢化が進んでいる・・・ 金口木舌 八葉蓮華

2010/07/01 23:29
 梅雨が明け、本格的な夏がやって来た。からっと晴れ上がった空から降り注ぐ直射日光も、このところ威力を増してきているようだ

 「慰霊の日」に何度か取材で糸満市摩文仁を訪れたが、梅雨明け時期特有の肌を刺す強い日差しと、むせるような暑さが脳裏に焼き付いている。鎮魂の重々しい雰囲気も重なり、引き揚げるころには疲労困ぱいとなる

 その式典会場で、多くのお年寄りが暑さに耐えながら参列している姿を目にする。シ別した肉親や友人がまぶたに浮かび、居ても立ってもいられず摩文仁へと向かうのだろう。それでもあの酷暑は老いた体にはこたえるはずだ

 本島北部から車で摩文仁を訪れたある高齢の遺族たちは、駐車場から式典会場まで遠くて歩けず、車の中で祈りをささげたという。目の前まで来ていながら、焼香もできなかった無念さはいかばかりだったか

 戦後65年が過ぎ、戦争体験者や遺族の高齢化が進んでいる。近い将来、体験者が一人もいなくなるという時が確実にやって来る。次世代へ沖縄戦をどう継承していくか、報道の在り方も問われてくるだろう

 それでも慰霊祭などで、子どもたちが発する平和メッセージに、光を見いだす時がある。平和学習では、戦争体験者の話に真剣に聞き入る子どもたちがいる。恒久平和を願う先人たちの心が、彼らに伝わらないはずはない。

 金口木舌 琉球新報 2010年6月26日
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